留学をしてみたい!と思っても「治安のことが心配だから」という理由で留学を踏みとどまったり、家族に反対される人がいます。
日本は世界的にみてかなり治安が良い国なので、海外で暮らすことに不安を感じるのも当然です。
しかし、ちゃんと留学先の治安について学び、必要な対策をすれば比較的安全に過ごせるのも事実。
そこで今回は、元留学アドバイザーの筆者が、マルタ・スリーマ留学を考えている人に向けスリーマの治安について解説します。
治安についての一般的な情報だけではなく、危険を避ける方法や事件に巻き込まれた時の対処法も解説します。スリーマでの生活を少しでも安全なものにしたい人はぜひ最後まで読んでくださいね!
スリーマの治安:概要
スリーマは、マルタ島でメジャーな観光地の一つ。
一般的に治安は良いと言われており、凶悪な犯罪はほとんどないものの、スリや車上荒らしなどの被害は報告されています。
また、世界トップクラスに治安の良い日本と同じ感覚で過ごしていると、思わぬ犯罪に巻き込まれることもあるので注意して過ごしましょう。
よくある犯罪の手口は次のセクションで詳しく説明します。
スリーマ留学で起こりうる犯罪
まず、スリーマで起こりうる主な犯罪について紹介します。
窃盗
最もメジャーな犯罪といえば窃盗。
観光客に人気のエリアや混雑する場所、ビーチなどではスリやひったくり、置引きなどに注意が必要です。
観光マップを広げて歩いたり、人目につく場所で多額の現金を降ろしたりすると犯罪者のターゲットにされやすく危険です。
車上荒らし
車上荒らしの被害も報告されています。
車を離れる時はドアや窓が閉まっていることをしっかり確認し、車内に貴重品は残さないように徹底してください。
強盗
路上強盗の被害もあります。人気のない通りや夜道を一人で歩くことは避けましょう。
多額の現金を持ち歩かないことも重要です。
暴行
特に夜間のクラブやバーなどでは、酒に酔った者同志の乱闘などが起こる可能性があります。
- お酒は飲みすぎない
- 雰囲気の悪い集団には近づかない
- 帰りが遅くなったらタクシーを利用する
などに気をつけてください。
白タク
タクシーはスリーマで主要な移動手段の一つですが、白タクには注意しましょう。
白タクとは、簡単にいうと個人で営業しているタクシーのこと。相場より高い値段を請求してくるいわゆるぼったくりタクシーが多いので利用しないように注意しましょう。
※マルタ政府の運営するウェブサイトによれば、タクシーの初乗り料金は3.5ユーロです。(タクシーメーターで運賃を計算する場合。空港のタクシーステーションから乗る場合は固定料金で、前払い制)
なお、マルタではタクシー配車アプリのeCabsを活用する人が多いです。
スリーマ留学で注意すること
スリーマで安全な留学生活を送るためには、どのようなことに注意すれば良いでしょうか?
ここでは、留学前に準備できることや留学中に注意することを解説します。
スリーマ留学に行く前に準備できること
最初にスリーマ留学に行く前に準備できることを紹介しますね。例えば次のようなことができるでしょう。
スリーマに関する情報を集めることと保険への加入は必ずやってほしいことです。
まずスリーマの情報については、危険エリアの有無をチェックしましょう。日本とは違い、海外には現地の人でも行きたがらない危険エリアが存在することがあります。
危険エリアがあれば地名や地図を頭に入れておきましょう。(スリーマにおける治安の悪いエリアについては、後ほど解説します)
次に保険への加入も忘れないでください。なぜなら、事件や事故により入院や手術をすると、高額な請求が来ることがあるからです。
深刻な手術や家族を呼ぶような事態にもなれば、請求額は何百万という額になることも。
また、空港で預けていた荷物が届かなかった場合や、盗難被害に遭った時の補償がついている保険もあるので、そういった点からも保険に入る意義は多いにあります。
スリーマ留学中に注意すること
次にスリーマに留学している期間、安全に過ごすために注意した方が良いことを紹介します。
具体的には以下のことに注意しましょう。
在留届について補足をします。在留届はオンラインで提出する書類で、提出は法律で義務付けられています。対象となるのはスリーマに3ヶ月以上滞在する場合で、提出は日本の外務省のウェブサイトから簡単にできます。
提出した後はその情報が、現地大使館・総領事館に登録され、テロや大きな事件が発生した際に、救護を受けられます。
なお、3ヶ月以内の短期で滞在する場合は、類似のサービスとして外務省が運営している「たびレジ」に登録することをおすすめします。
在留届とは違いたびレジに登録することは義務付けられていません。
ただ、スリーマやマルタの安全に関わる情報がメール配信され、緊急事態発生時には被害状況に応じて、長期滞在者と同じく救護を受けられます。
スリーマ留学でトラブルに巻き込まれたら
残念ですがどんなに用心深い人でも、トラブルに巻き込まれてしまう可能性を0にすることはできません。
そのためここでは、トラブルに巻き込まれたらどのような対処ができるかを考えていきます。
警察などへの緊急連絡
当たり前ですが、トラブルの内容によって対処法は変わってきます。しかし犯罪や交通事故などのトラブルであれば、警察や救急に連絡するのが最善です。スリーマでは「112」に電話をしてください。
この番号は警察・消防・救急どれでも使えるもの。まず電話に出たオペレーターに何を呼びたいのかを告げます。
その後、できるだけゆっくり、以下について話してください。
- 何が起こったか
- どこで起こったか
- 自分の氏名、住所、電話番号
英語で状況が説明できない時は「Japanese, please」と伝えれば、日本語対応をしているオペレーターに代わってもらえる可能性があります。
ひったくりや強盗に対して抵抗はしない
ひったくりや強盗に対しては、抵抗しないように気をつけてください。
犯人が銃などを隠していた場合、殺される可能性もあるためです。
財布を渡そうと慌ててポケットに手を入れると武器を取り出そうとしてると誤解されかねないので、財布を取り出すと説明するか、財布の場所を口頭で教えて盗らせましょう。
また、パスポートの盗難・紛失の際は、以下の手順でパスポートを新しく発行しなおします。
- 最寄りの警察署に届け出て、ポリスレポート(被害届の受理証)をもらう
- 在イタリア日本国大使館を訪れ、ポリスレポートと共に必要書類(外部リンク)を提出する※マルタに大使館はなく、イタリア日本国大使館がマルタの大使館業務も行っている
その他、状況に応じて以下にもコンタクトを取ります。
- 保険会社(盗難や怪我などで保険が適用になるか問い合わせる)
- カード会社(カードが盗まれた場合にすぐ止めてもらう)
- 所属する学校
- 滞在する寮など
スリーマで治安の悪いエリア
ここでは、スリーマで治安が悪いと言われているエリアを紹介します。
特定の地名の紹介はありませんが、特に盗難の被害が多い場所を紹介するので、貴重品の管理には注意して過ごしてください。
バスやフェリーの中
混雑したバスやフェリーでは、スリに注意が必要です。単独の犯行ではなくグループの場合もあります。
ファスナーのある鞄でも財布を盗られた例があるので、
- 財布は内ポケットにしまう
- ウェストポーチに入れて服の中にしまう
など十分に注意してください。
ビーチ
心が開放的になるビーチでは、気がゆるんで荷物の管理もおろそかになりがち。
海に入っている間に置引きの被害に遭うことがあります。荷物には必ず見張り役をつけるなど、注意した上で楽しみましょう。
治安に関する参考サイト
スリーマの治安を調べるために、参考してほしいウェブサイトを紹介します。
リンクを載せるので、リサーチする時に使ってくださいね!
上で紹介したのは公的機関が発信元のサイトですが、実際に住んでる人が治安についてどう感じているのか知りたい人も多いのでは?
そういう場合TwitterやInstagramなどを活用するのがおすすめ。スリーマやマルタに留学・移住した人をフォローし、リアルタイムな情報を得ましょう。より詳細な情報を求めているなら、ブログもおすすめですよ。(ただし情報が間違っている可能性もあるため、公的な情報とあわせて参考にすると良いでしょう)
まとめ
今回は、スリーマ留学に行くことを計画している人のために、現地の治安や気をつけるべきこと、危険なエリアなどを解説しました。
リスクを減らし安全に留学生活を送るためには、こうやって留学前からリサーチをすることが重要です。
ある程度準備をしたら、心配しすぎずに、思いっきり留学生活を楽しんでくださいね!
スリーマ留学についてもっと情報を集めたい人は、現地の気候や服装・持ち物に関するアドバイスの記事もチェックしてみてください。