留学すると日本での就職活動に不利になる?留学をその後のキャリアにつなげる方法

大学在学中に挑戦する人もいる「海外留学」。

しかし「留学すると日本での就職活動に遅れをとったり、不利になるのではないか」と不安に思う人もいます。

そこで今回は、留学すると日本の就職活動に不利になるのかをまとめます。

同時に、留学をその後のキャリアにつなげるためのアイディアもシェアするので「留学をただの自己満足で終わらせたくない」「せっかくなら就職にも有利になるような留学がしたい」という人はぜひ最後までご覧ください。

留学すると日本での就職活動に不利になる?

就活生の中には「留学すると日本での就職活動に不利になる(だから留学は意味がない)」という考えを持っている人もいます。

では企業側は、どう思っているのでしょうか?

オフィスビル群

実際のところ、企業によって社風や経営者・採用担当者などの考えはさまざまなので、留学経験が絶対に不利(または有利)になるとは断言できません

ですが以下のような学生自身の考えや成果については、ほぼ100%尋ねられるでしょう。

留学経験者が就職面接で尋ねられる質問の例
  • なぜ留学しようと思ったのか
  • 留学中に何をしていたのか
  • 留学経験を仕事にどう活かすのか

ここでの返答の仕方が、採用に影響を及ぼすことは間違いありません。

しっかりと回答を準備できるとよいでしょう。

留学経験が就職活動に不利になるケース

留学経験が就職活動に不利になるケースはあるのでしょうか?

真剣な顔の女性

ここでは、具体的な例をいくつか紹介します。

英語力が伸びていない/英語の資格を持っていない

まずは「英語力が伸びていない」または「英語の資格を持っていない」ケースです。

在学中に留学に行ったと話せば、採用担当者は必ず「英語力が伸びたかどうか」を尋ねてくるでしょう。

なぜなら、それが一番わかりやすい留学の成果の一つで、仕事にも活かせることだから。

その際に、英語力が伸びたことを証明できなければ「ただ遊びに行っていたんだな」とマイナスに評価される可能性が高いです。

留学中に何を達成したかが説明できない

留学中に何を達成したかが説明できない場合も、留学経験がマイナスに働く可能性が高いです。

先ほどの例と同様に、ただ遊びに行っていたと思われやすいからです。

留学中は、小さくても構わないので何か目標を定めて、目標達成に向けて行動すると充実した時間が過ごせるでしょう。

留学したことにより学業がおろそかになっている場合

留学したことにより、大学の単位を落とすなど、学業がおろそかになっている場合も要注意です。

本来であれば、留学は大学生活に必須ではない活動です(必修にしている学校を除く)。

そこに力を注ぎすぎて成績が悪化しては、本末転倒といえるでしょう。

悩む女性

大学の長期休暇中に行く短期留学であれば問題はありませんが、交換留学などの長期留学を計画しているのであれば単位取得の計画はしっかり立てましょう(交換留学先で、単位を互換できることもあります)。

大学に入学したら、できるだけ早い段階で科目の履修計画を立てて、教務や教授などに適切な留学の時期を確認するとよいでしょう。

留学経験が就職活動にプラスになるケース

先ほどとは反対に、留学経験が就職活動にプラスになるケースも見ておきましょう。

笑顔のスーツ男性

英語力が目に見える形で伸びている

まずは、留学後に英語力が目に見える形で伸びているケースです。

一番わかりやすい指標は、TOEICのスコアでしょう。

具体的にどれくらいの点を取っていれば就職できるという決まりはありませんが、800点以上であれば一般的に高得点と見なされ、企業にプラスに評価される可能性が高まります。

また「スコアを伸ばすためにどのように努力したか」など、努力の過程まで話せると「入社した後も頑張ってくれそう!」と好印象を残せるでしょう。

企業が興味を持つような特別な経験をしている

留学先で、企業が興味を持つような特別な経験をしているケースも、就職活動にプラスになる可能性があります。

正直なところ、留学すること自体はまったく珍しくなく、お金を出せば誰でも経験できる時代です。

面接で「語学学校に通った」「ワーホリに行って日本食レストランで働いた」とだけ話しても、同じような経験をした就活生はたくさんいて、企業側も「またか」といった感想を持ちます。

たとえば「現地のボランティアやインターンに参加した」など、よくある留学プランにはないような経験が話せると、ほかの学生との差別化がはかれてよいでしょう。

経営者や採用担当者が留学に肯定的

経営者や採用担当者が留学に肯定的である場合も、留学経験が就職活動にプラスに働くケースの一つです。

こればかりは採用試験を受けてみないとわからないですが、こういった企業に当たればラッキーです。

礼儀や秩序を重んじる伝統的な日本企業よりは、外資系やベンチャー企業などの方が留学に対してポジティブな(少なくとも否定的でない)イメージを持っている可能性が高いです。

企業研究やOB/OG訪問などをとおして企業の雰囲気を知り、自分の経験を買ってくれそうなところに応募してみましょう。

ただしその場合であっても「なぜ留学に行こうと思ったか」「留学で何を得たか」などを論理的に説明できることは重要です。

留学をその後のキャリアにつなげる方法

それでは、留学をその後のキャリアにつなげる方法を見ていきましょう。

留学前からしっかり準備をすれば、就職活動も怖くはありませんよ!

両手を広げる男性

留学前に就活に関する情報を集める

まず重要なのは、留学前に就活に関する情報を集めることです。

多くの学生は、大学3年生の4月〜6月頃から就職活動の準備をスタートさせ、同学年の3月くらいから会社説明会などに参加しはじめます。

そのためタイミングに遅れないよう、留学前に業界研究などの情報収集をある程度済ませておくと安心です。

就活スケジュールをふまえて留学時期と期間を決める

先に説明したとおり、日本の大学の就職活動は大体のスケジュールが決まっています

そのため、就活スケジュールをふまえて留学時期と期間を決めるのがおすすめです。

具体的には、就職活動が本格的に忙しくなる「大学3年生の後期の前まで」に留学に行くとよいでしょう。

1学期〜1年間の長期にわたる交換留学であれば、大学2年生の時に行く人が多いです。

必修の授業がある場合は、受講しなくてはいけない時期も確認しておきましょう。

その時期に留学すると、最悪の場合単位を落としてしまう可能性もあるためです。

留学中にインターンシップに参加する

留学中に、現地企業などでのインターンシップ(就労体験)に参加するのもおすすめです。

英語を使った就労経験として大きなアピールになりますし、ほかの就活生との差別化をはかれます。

インターンとして働いた職種と関連のある仕事に応募すれば「しっかりとキャリアを考えた上で留学をしていたんだな」と、計画性もアピールできるでしょう。

なお、就労経験を得ながら留学するのであれば、カナダでCo-op留学をするのも一手です。

カナダ国旗

Co-opとは、学校での座学と就労体験がセットになったカナダ独自の留学プログラムのこと。

座学期間に働くために重要な知識を英語で学び、座学期間が終了したら学んだことに関連した仕事に就くというものです。

州によっては有給で働くことができるので、留学費用の支えにすることも可能です。

さらに詳しくは、以下の記事を参照してください。

新卒で海外就職することも視野に入れる

最後に紹介するのは、思い切って海外就職も視野に入れる方法です。

もちろん簡単な方法ではありませんが、留学で身につけた語学力や価値観を武器に、世界で活躍している人も増えています。

海外生活や英語を使った仕事に興味がある人は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

新卒で海外就職する主な方法は、以下のとおりです。

新卒で海外就職する方法の例
  • 海外大学を卒業後に就職する
  • ワーキングホリデーに行く
  • Co-op留学や専門留学をする
  • 海外駐在員になる
  • 青年海外協力隊(JICA海外協力隊)に参加する

より詳しくは、以下の記事をご覧ください。

しっかりと計画を立てれば留学は就活の武器になる

今回は「留学は日本の就職に不利になるのか?」をテーマに、不利になるケースや、プラスになるケース、留学経験をキャリアにつなげる方法などを解説しました。

しっかりと計画を立てて行動すれば、留学は就活の武器になり得ますし、日本での就職もスムーズに進みます。

また興味のある人は「海外就職」にも目を向けることで、仕事の選択肢はさらに広がるでしょう。

留学経験をどう前向きに活かせるか、ぜひ一度じっくり考えてみてくださいね。

海外就職に興味がある人には、以下の記事もおすすめです。

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