留学をする前に不安を覚えることと言えば「現地の治安」。
特にアメリカ留学に行きたいと考えている人は、銃による犯罪が怖いと思います。
自分は良くても家族に反対されているという人もいますよね?
そこで今回は、元留学アドバイザーで自身もカナダ留学中の筆者が、アメリカ・ロスアンゼルス留学を考えている人に向けロスアンゼルスの治安について解説します。
トラブルを回避する方法に加え、もしもトラブルに巻き込まれたらどう行動すべきかも解説します。
記事を読んで、気をつけて生活すれば大きな問題はないですよ!ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
ロスアンゼルスの治安:概要
ロスアンゼルスは、全米第2の都市。住んでいる日本人の数は世界一で、大きな日本人コミュニティもあります。
在ロサンゼルス日本国総領事館によれば、近年の治安は以前に比べ安定していますが、日本に比べれば犯罪発生率はとても高いです。
特に強盗や窃盗、車両盗難の数はとても多い都市でもあります。そのため、現地の治安については、しっかり予習した上で過ごすことが重要です。
これからさらに詳しく解説していきます。
ロスアンゼルス留学で起こりうる犯罪
まず、ロスアンゼルスで起こりうる主な犯罪について紹介します。
窃盗
観光客が世界中から訪れるロスアンゼルスでは、スリ・ひったくり・置引きなどの被害は絶えません。
写真撮影中に荷物から数十秒目を離しただけで、荷物を盗まれることもあります。
また、高級ホテル内での窃盗も報告されています。ホテルの部屋内でも、貴重品はセーフティーボックスやスーツケースに入れて鍵をかけましょう。
車上荒らし・車両盗難
車上荒らしも多いロスアンゼルス。鍵は必ずかけ、窓もしっかり閉めましょう。
窓を壊して物を盗むケースもあるため、
- 車内に貴重品を残さない
- 目につく場所に物を置かない
ことも重要です。
また、わざと車にぶつかり、ドライバーが車外に出た隙に車両ごと盗むという手口もあります。(バンプ&ロブ)
特に夜間にそういった事故に遭った場合は、すぐ車をおりず、明るい人通りの多い場所に移動した上で車両の確認をしましょう。
強盗
ロスアンゼルスでは強盗被害も多く、夜間の一人歩きや人通りの少ない路地、危険地域などには行かないように注意する必要があります。
また、運転中に強盗に襲われるケースもあるため、信号待ちなどの間に乗り込まれないよう、ドアはしっかりロックしましょう。
その他、信号待ちで窓を拭く見返りに金銭を要求してくるケースもありますが、お金を渡そうとした時に強盗に遭う可能性もあります。
白タク
空港で遭遇する可能性が高いのは白タクと呼ばれる、非正規タクシー。相場よりも高い運賃を請求されるので注意しましょう。
ロサンゼルス国際空港には専用のタクシーゾーンが3箇所あります。(以下の黄色いタクシーマークがあるところ)
そのゾーンに並んで正規のタクシーに乗るようにしましょう。
詐欺
ロスアンゼルスでは、寸借詐欺の被害も報告されています。寸借詐欺とは、人の善意を利用し少額の現金を借りるふりをした上で騙し取る詐欺行為のことです。
よくある手口は「盗難の被害に遭ってお金がないので助けてほしい」などと言ってお金を求めてくるパターン。
実際に盗難も多い地域なので本当かもしれませんが、見知らぬ人にはお金を貸さないのが賢明です。
ロスアンゼルス留学で注意すること
ロスアンゼルスで安全に過ごすためには、何に気をつけていれば良いのでしょう?
ここでは、留学前に準備できること・留学中に注意することに分けて具体的に説明します。
ロスアンゼルス留学に行く前に準備できること
まず、ロスアンゼルス留学に行く前に準備できることの一例を紹介します。
以下の準備をするのがおすすめです。
特に、現地に関するリサーチと保険への加入は絶対にやってください。
まず、現地の情報収集について。危険エリアを理解するのは基本です。日本人には馴染みのないことですが、海外には現地の人でも立ち入らない危険エリアが点在しています。
ロスアンゼルスも例外ではありません。危険エリアの地名や地図は覚えましょう。(ロスアンゼルスの危険エリアは、後ほど詳しく説明します)
また、保険への加入もマストです。なぜなら、もしも事故や事件に巻き込まれ入院や手術をすることになった場合、日本では考えられない金額の請求が来るからです。
場合によっては、何百万、何千万という請求額になることもあります。
また、盗難被害も起こりやすい地域なので、そう言った意味でも保険に加入することは重要なのです。
加入する保険はプロに相談した上で補償内容がしっかりした商品を選びましょう。
ロスアンゼルス留学中に注意すること
今度はロスアンゼルス留学中に注意することをまとめます。
具体的には、以下のことに注意すると良いでしょう。
上記で補足したいのが在留届です。これは、日本の法律で提出が義務付けられているものです。対象者は現地に3ヶ月以上滞在する人で、日本の外務省のウェブサイトを通しオンライン提出することになります。
提出すると、現地大使館・総領事館に情報が登録され、テロや大きな事件が発生した際に、必要な救護を受けることができます。
ちなみに3ヶ月以内の短期で滞在する人のために、「たびレジ」というサービスもあります。
これは外務省が運営する海外安全情報配信サービスで、登録は無料です。
たびレジは登録必須ではありません。
ただ、現地の安全に関わる情報がメールで届くだけでなく、緊急事態発生時には被害状況に応じて、長期滞在者と同じように救護が受けられるため登録しておいて損はありません。
ロスアンゼルス留学でトラブルに巻き込まれたら
どんなに警戒していても、不運にもトラブルに巻き込まれてしまう場合があります。
もしもそうなったら、どのような行動を取れば良いと思いますか?
ここでは一般的な対処方法を紹介するので、渡航前にぜひシミュレーションしておいてください。
警察などへの緊急連絡
一番に思いつくのは警察などへの緊急連絡だと思います。ロスアンゼルスを含むアメリカでは「911」へ電話してください。
この番号は警察・消防・救急全てに共通しており、電話代は無料です。まずオペレーターに繋がるので、何の用件か伝えましょう。
その後、呼吸を整え、以下について説明します。
- 何が起こったか
- どこで起こったか
- 自分の氏名、住所、電話番号
英語で説明するのが大変なら「Japanese, please」と伝えれば、日本語対応ができるスタッフに代えてもらえます。
ひったくりや強盗に遭遇したら抵抗はしない
ひったくりや強盗に遭った時の重要なポイントがあります。それは「抵抗しない」ということです。お金や所持品は素直に渡しましょう。
犯人が銃を所持している可能性もあり、下手に刺激すると殺さねかねないからです。
また、もしもパスポートを盗られたり紛失した時は、パスポートの新規発行が必要です。手順は以下の通りです。
- 最寄りの警察署に届け出て、ポリスレポート(被害届の受理証)をもらう
- 在ロスアンゼルス日本国総領事館を訪れ、ポリスレポートと共に必要書類(外部リンク)を提出する
その他、状況に応じて以下にもコンタクトを取ります。
- 保険会社(怪我や盗難被害に関し、保険が適用になるか問い合わせる)
- カード会社(カード盗難に遭った場合に即時停止を依頼する)
- 所属する学校
- 滞在先(ホストファミリーなど)
ロスアンゼルスで治安の悪いエリア
ここでは、ロスアンゼルスで治安が悪いと言われているエリアを紹介します。場所や名前を覚え、うっかり立ち入ることがないように気をつけてください。
コンプトン(Compton)
ロスアンゼルス国際空港から車で約15分のエリア。近隣にロングビーチがあります。
ギャングが多いエリアで、地元の人も近づきません。犯罪率は非常に高く薬物や銃を所持した人が多いと言われています。
イングルウッド(Inglewood)
ロスアンゼルス国際空港から車で約10分のところにあり、コンプトンと同じくらい犯罪率が高いエリアです。
イングルウッドもギャングが多い地域で、ワッツ地区(Watts)では1年で100件以上の殺人事件が起こっています。
スキッド・ロウ(Skid Row)
ダウンタウンやファッションディストリクト、リトルトーキョーなどに囲まれたエリア。
ホームレスや薬物中毒者が集まる地域のため、立ち入ることは控えましょう。
ハリウッド(Hollywood)
ロスアンゼルスに訪れたら誰もが行くであろう観光地。ここは常にたくさんの人が行き来するエリアなのでスリや置引きには警戒してください。
観光客を狙った以下のような行為もありますのでご注意を。
- 着ぐるみやコスプレをしたキャラクターが、写真撮影後にチップを求めてくる
- 無料と言われ配布されたCDを受け取ったら、しつこく金銭を要求してくる
治安に関する参考サイト
ロスアンゼルスの治安に関して、参考にして欲しいウェブサイトを紹介します。
リンクを載せておくので、さらなる情報収集に役立ててくださいね!
なお、上で紹介しているサイトは公的機関が運営しているため信頼性が高いです。
「もっとリアルな治安情報が知りたい!」という人は留学生のSNSやブログなどを読んでみると良いですよ。(ただし匿名の体験談の場合、内容を信じすぎないのも重要)
まとめ
今回は、ロスアンゼルス留学を考えている人向けに、現地の治安や気をつけるべきこと、危険なエリアなどを解説しました。
留学前から十分にリサーチをしておけば、恐れすぎることはありません。楽しい留学生活を送ってくださいね!
ロスアンゼルス留学についてもっと情報を集めたい人は、現地の気候や服装・持ち物に関するアドバイスの記事もチェックしてみてください。