海外に留学をすることを伝えると、周りの人から「それは逃げだ」と言われることがあります。
また、もしも言われていなくても「留学は逃げ(現実逃避)」だと言う声をインターネットなどで見聞きしたことがある人はいるはず。
それもあって、留学に行くことを誰かに伝えるのが億劫になっている人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、これから留学予定だけれど、留学に行くことを周りに言いづらい学生・社会人のため、以下のことをまとめます。
留学を成功させたい人、周りにも留学を応援してほしい人、留学経験をその後のキャリアに活かしたい人などは、ぜひ最後までご覧ください。
留学って「逃げ」?逃げだと言われるおもな理由
そもそも、なぜ海外留学は「逃げ」だと言う人がいるのでしょう?
最初に、逃げだと言われるおもな理由を分析したいと思います。
日常の責任や問題から逃げられるから
留学が逃げだと考えられる最初の理由は、「日常の責任や問題から逃げられる」からです。
日常の責任や問題とは、たとえば日本の社会問題、仕事のストレス、家族のお世話(介護など)、結婚(発言者が、結婚はある一定の年齢になったらすべきことと考えている場合)などがメジャーなものでしょう。
「留学に行くこと=それらを考えたり対応することを放棄すること」ととらえた人が、留学を「逃げ」と言う可能性があります。
日本の就職活動から逃げられるから
次に考えられる理由は、日本の就職活動です。
もしも大学在学中に留学する場合、他の学生と同時期に就職活動はせず、遅らせる(またはしない)人もいるでしょう。
それを「周りは就職を目指し頑張っているのに(遊んでいるように見えて)ずるい」「なんとか同時期に就活をするよう計画を調整するべきだ」と感じる人が「留学は逃げ」と言うのかもしれません。
なぜ留学するのか理由や目標がはっきりしていないから
留学の理由や目標が定まっていない場合、「何も考えずにとりあえず海外に行く(=自分のキャリアや将来を考えること放棄している)」と受け取られる可能性があります。
あらかじめ言っておくと、留学には理由や目標が必須なわけではありません。
それは、完全に個人の自由です。
しかし、理由や目標を重視する人は多く、理由や目標が定まっていると、結果的に留学後のキャリアがスムーズに進められることが多いです。
そのため留学者の将来のことを考えて、それらを事前に定めておくべきだとアドバイスしてくる人はいるかもしれません。
英語の習得だけなら留学しなくてもできるから
留学の目標が「英語の習得」の場合にも、「留学は逃げだ」と言われる可能性があります。
なぜなら、近年は英語学習ツール・サービスがたくさんあり、やり方によっては留学をしなくても英語が習得できるからです。
「日本で英語を学ぶことから逃げている」と言い換えてもいいのかもしれません。
それでもあえて海外で英語を学ぶことに問題はありませんし、現地で英語を学ぶからこそ得られるメリットもあります。
それでも、日本で英語を習得しようとしないことを、否定的にとらえる人はいるのです。
海外留学を「逃げ」と言わせない方法
先に、留学が逃げだと言われるおもな理由を挙げました。
「逃げと言われても構わない」「自分は自分のやりたいことをやる」という人はそれでOKなのですが、そうでない人もいると思います。
たとえば、留学するにあたり家族などを説得しなくてはいけない、資金援助を受けるために留学計画を説明し認めてもらう必要があるケースなどです。
そのため、ここで海外留学を「逃げ」と言わせず、反対に「応援してもらえる」方法を考えていきましょう。
正解があるわけではありませんが、ここに挙げることを実践すれば、認めてもらえる可能性を高めることができるでしょう。
留学の目的や目標を明確にする
まずは留学の目的や目標を明確にしましょう。
これらに関しては、どこにも答えはなく、自分とじっくり向き合うことが必要です。
以下の点について、紙に書き出してみたり、ゆっくり考える時間を取ることをおすすめします。
留学するメリットを伝える
留学を応援してほしい人に対して、留学するメリットを伝えましょう。
たとえば、以下のようなメリットがあります。
これ以外にも思いつくことがあれば、まとめておくとよいでしょう。
特定の国や都市に留学するメリット・デメリットを知りたい場合は、以下の記事も参考にしてくださいね。
留学計画や準備をしっかりする
留学計画や準備をしっかりすることで、留学にかける想いが伝わり、周りから心配されることは減るでしょう。
特に、ビザ取得に関わることや学校への入学手続きなどは、たくさんの書類を揃えなくてはならず、場合によっては事前に英語試験を受ける必要もあります。
そういった所要時間がかかる手続きは何なのか確認して、早め早めに準備を進めていきましょう。
留学経験を帰国後に活かす
留学経験を帰国後に活かす(または活かすことを目指し計画を立てる)ことで、留学が一時的な現実逃避ではなく、現実の一部であることを証明できます。
わかりやすい例でいうと「留学中に働いた業界・職種に関連した仕事をする」「英語力を活かした仕事につく」などです。
留学後スムーズに就職するため、留学中にできること
それでは、留学後に日本での就職活動をスムーズに進めたいと考えている人に向け、留学中に具体的に何ができるかをご紹介します。
帰国後就職したい会社・職種に関係のある仕事をする
もしも帰国後に就職したい会社や職種が決まっているのであれば、留学先でもそれに関係のある仕事をしましょう。
そうすることで、留学は「キャリアに穴を開けた」と判断されず、就職のためのステップアップだったと肯定的にとらえてもらいやすくなります。
また、留学先で英語を使って仕事をすれば、より高評価を得やすくなるかもしれません。
英語力を高めTOEICで高得点を取る
留学に行ってきたと言うと、ほぼ間違いなく「英語力は伸びたか」聞かれます。
とはいえ英語力が身についているかどうかは、専門家でもない限りわかりにくいもの。
そこで、誰にでもわかりやすい指標として、TOEICを受けて高得点を取っておくとよいでしょう。
外資系の企業や海外の顧客がいる企業などでは、就職の条件にTOEICのスコアを挙げているところもあります。
履歴書にも書けるので、勉強しておいて損はないですよ。
カレッジや大学で専門知識をつける
カレッジや大学で専門知識をつけることで、帰国後の仕事にその知識を活かすこともできます。
学校やプログラムによっては、在学中にインターンシップが経験できるところもあるので、ただ座学を受けるだけでなく実際に働いてみたい人におすすめです。
以下の記事はカナダの学校の話ですが、こういった専門知識を身につけられる学校やコースを探せば「英語だけを学びに行く留学に否定的な人」を納得させることもできるかもしれませんね。
留学後に就職がうまくいった人の体験談
この記事を読んでいる人は、多かれ少なかれ「留学後のキャリア」に不安を抱えているはず。
留学するという決断が本当に正しいのか、まだ迷っている人もいるかもしれませんね。
そんな人におすすめしたいのが、「他の人の成功体験」をチェックしてみることです。
留学した時期や運にもよるため、同じことをしたからといって100%うまくいく訳ではありません。
しかし、彼らがなぜ就職を成功させることができたのか、その過程を知ることで、自分の留学計画にも応用できるヒントが得られるでしょう。
ケース1:大学を休学して留学後、日本で就職
最初に紹介するのは、大学を休学して留学した後に日本で就職(内定)できた……という体験談です。
陶(とう)さんは、大学を1年休学してカナダのカレッジに通い、ビジネスを学びました。
その後カナダ現地の不動産会社でインターンをし、帰国後に就活→コンサルティング企業から内定をもらったとのこと。
留学経験を就活にどう活かしたかや、就活の秘訣なども話されているので、大学在学中に留学をしたい人はぜひ参考にしてみてください。
ケース2:日本で一度就職した後に留学し、海外で就職
視野を広げるため、日本には帰国せず、海外で就職をした例を見てみるのもよいでしょう。
こちらは、社会人留学された山根さんの例です。
山根さんは、日本企業に就職後、お金を貯めてカナダへCo-op留学をされ現地就職。
現在は、カナダでの永住権取得も検討されているとのことです。
日本での職歴を現地就職に活かした例でもあるので、社会人留学を考えている人はぜひ山根さんの体験談を読んでみてください。
他人の言葉は気にしない!留学を後悔しないために計画はしっかり立てよう
今回は、留学は「逃げ」と一部の人から言われている理由や、家族などから留学を応援してもらう方法などをご紹介しました。
留学を考える上でおすすめなのは、「他人の言葉をあまり気にしない」ことです。
他人の言葉が気になる気持ちはとてもわかります。特に家族など近い関係の人から留学を否定されるのは辛いものがありますよね。
それでも、まずは自分のことに集中しましょう。
今回ご紹介したように、なぜ留学をしたいのかじっくり考えてみたり、英語の勉強や留学計画を立てることに時間を使うのです。
結果的に、その方が自分も納得いく留学ができ、後悔せず過ごせるでしょう。
まだ留学先が決まっていない人は、ぜひ本サイトの国別留学情報から、各国の情報をチェックしてみてください!