現地が安全かどうかは、留学先を決める時に誰もが重要視する部分。
特にアメリカは銃犯罪や強盗などの凶悪犯罪が多く、自分だけでなく家族から留学を反対されるケースも多いです。
しかし、治安について正しい知識をつければ比較的安全に過ごすことができるのも事実です。
よって今回は、元留学アドバイザーで自身もカナダ留学中の筆者が、アメリカ・ハワイ留学を考えている人に向けハワイの治安について解説します。
トラブルを避ける方法とあわせ、もしもトラブルに巻き込まれたらどうすべきかも解説するので、記事を読んで安全に過ごしてください!
ハワイの治安:概要
ハワイは、日本人に一番人気の海外旅行先。アメリカの中でも治安が良い部類に入る都市です。
ただし、日本のように安全な都市ではありません。常に観光客がいることから、それを狙った窃盗や強盗、車上荒らしなどが多数発生しています。
これからもっと詳しく解説していきます。
ハワイ留学で起こりうる犯罪
まず、ハワイで起こりうる主な犯罪について紹介します。
窃盗
ハワイで最も被害が多いのは窃盗に関連するもの。スリ・ひったくり・置引きなどの被害報告があります。
大量の現金は持ち歩かず、荷物からは目を離さないようにしましょう。
ビーチに鞄を置いて泳ぎに行っている間に盗まれる事例もあるので、誰かが必ず荷物を見張っている状態にしましょう。
車上荒らし・車両の盗難
観光名所やビーチ、ショッピングセンターなどで被害が報告されている車上荒らしや車両の盗難。
レンタカーは特に狙われやすい傾向にあります。
できる対策は以下の通り。
- 車内に貴重品を放置しない
- 施錠と窓はしっかり閉める
ホテルや住居内での空き巣
屋内でも安心はできません。ホテルやコンドミニアム、戸建住宅などで空き巣被害が報告されています。
以下のことに注意してください。
- 貴重品は金庫やスーツケースの中にしまって鍵をかける
- 窓など外部から目につく場所に高価なものを置かない
詐欺
詐欺も横行しています。
メジャーなのは部屋探しの際に起こる詐欺。実在しない物件の広告を出して、入居を希望した人から前金を騙し取る詐欺です。
部屋の見学には必ず行き、大家と会ってからお金を払うようにしましょう。
ハワイ留学で注意すること
ハワイで平和な留学生活を実現するために、注意すべきことはどんなことでしょうか?
ここでは、「留学前」と「留学中」に分けて準備できることや注意すべきことを紹介します。
ハワイ留学に行く前に準備できること
ハワイ留学に行く前に準備できることには、例えば以下のようなものがあります。
上記の中でも特に、現地に関する情報収集と保険への加入は大切です。
まず、現地の情報収集ですが、危険な地域は必ず確認しておきましょう。日本にはありませんが、海外には現地の人も訪れない危険な地域というものが存在します。
そういった場所の地名や地図はできれば覚えておきましょう。(ハワイにおける治安の悪いエリアについては、後ほど解説します)
それから保険への加入も必須ですよ。なぜかと言うと、もしも事件や事故に巻き込まれ入院や手術をすると、医療費がものすごい金額になるからです。
万が一ICUで治療を受けることともなれば、その費用は1千万円を越えることも。
海外旅行保険に入っていれば、何とか保険でカバーできることもありますが、クレジットカード付帯の保険では補償金額が不足する場合もあります。
加入する保険は補償内容や金額をよく調べた上で決めてくださいね。
ハワイ留学中に注意すること
次にハワイ留学中、安全に過ごすために注意した方が良いことを解説します。
以下のことに注意すると良いです。
特に一番に挙げた在留届は、旅券法で提出が義務付けられているものです。対象となるのは現地に3ヶ月以上滞在する人で、日本の外務省のウェブサイトからオンライン提出することになります。
提出すると、現地大使館・総領事館に在住者として登録され、テロや大きな事件が発生した際に、必要な救護を受けられます。
在留届の対象外である3ヶ月以内の滞在の場合は、外務省が運営する海外安全情報配信サービス「たびレジ」に登録すると良いですよ。
たびレジの登録は義務ではありませんが、現地の安全に関わる情報がメールで届くほか、緊急事態発生時には被害状況により、長期滞在者と同じく必要な支援を受けられると言うメリットがあります。
ハワイ留学でトラブルに巻き込まれたら
いくら注意深い人でも、思わぬトラブルに巻き込まれてしまうことがあります。そんな時に取るべき行動、想像できますか?
ここでは、一般的な対応方法について紹介していきます。
警察などへの緊急連絡
最も利用する可能性が高いのは「911」への電話です。
これは警察・消防・救急全てに共通する番号で、通話料はかかりません。電話が通じたら、用件が警察・消防・救急のうちどれなのかを告げましょう。
その後、できるだけ心を落ち着け、以下について説明します。
- 何が起こったか
- どこで起こったか
- 自分の氏名、住所、電話番号
英語で話すのが大変であれば「Japanese, please」と伝えてみましょう。日本語対応ができるオペレーターに代わってもらうこともできます。
ひったくりや強盗に襲われたら抵抗しない
もしもひったくりや強盗に襲われたら気をつけなくてはいけないことがあります。
それは、抵抗しないこと。物を取り返そうとしたり、追いかけてもいけません。
理由は犯人が銃や刃物を所持している可能性があり、最悪の場合、返り討ちに遭い命を落とすからです。
また、パスポートの盗難・紛失をした場合、以下の手順を踏んでパスポートの新規発行をしましょう。
- 最寄りの警察署に届け出て、ポリスレポート(被害届の受理証)をもらう
- 在ホノルル日本国総領事館を訪れ、ポリスレポートと共に必要書類(外部リンク)を提出する
その他、必要に応じて以下にも連絡します。
- 保険会社(盗難被害、入院などで保険が適用になるか確認)
- カード会社(カードが盗まれていたらすぐ止めてもらう)
- 所属する学校
- ホームステイ先
ハワイで治安の悪いエリア
ここでは、ハワイで治安が悪いと言われているエリアを紹介します。昼間は歩けても、夜は雰囲気が変わるところもあるので十分注意してくださいね。
アラワイ運河周辺
ワイキキの北〜西を囲む運河であるアラワイ運河は、ワイキキの中心部からもアクセスが良いエリア。
日中は平和な雰囲気で、ジョギングを楽しむ人も見られます。
ただし、日が落ちてからは通行人がぐっと少なくなり地元の人でも歩くことを避けています。日中のうちに訪れるようにしましょう。
クヒオ通り(Kūhiō Ave.)
ワイキキを東西に伸びるクヒオ通り。
ホノルル動物園に近い東側は、お店が少なく人通りも多くないので気をつけて歩く必要があります。
夜は雰囲気が変わり、酔っ払いなども増えるので一人で歩くことはおすすめしません。
ワイアナエ(Waianae)
ワイキキから車で1時間ほどの場所にあるワイアナエは、オアフ島の中でも有数の綺麗なビーチがあり、絶好のシュノーケリング場所です。
しかし治安は悪く、強盗や車上荒らしの被害が多いエリアです。薬物中毒者も多く集まっています。
チャイナタウン
食料品やお土産がお得な値段で買えるチャイナタウン。観光で訪れる人もいるエリアですが、昼間でもあまり治安は良くありません。
薬物中毒者が多くいるエリアで、窃盗の被害報告もあります。夜間の立ち入りは危険です。
カカアコ(Kaka’ako)
写真映えするウォールアートがあり、観光スポットとしても取り上げられるカカアコ。
2018年には日本人観光客が暴行を受ける事件が起こりました。
ウォールアート周辺は昼間でも人通りは少ないので、一人で行くことはおすすめしません。
治安に関する参考サイト
ハワイの治安に関して、参考になるウェブサイトをいくつか紹介します。
リンクを置いておくので、情報収集に使ってください!
上記でリンクを貼っているのは公的機関が発信元の情報なので信頼できるものです。
でも「よりリアルな情報が知りたい」と言う場合には、現地留学生のTwitterやブログを探すのもおすすめです。(ただし、筆者の主観が混ざっているため鵜呑みにしすぎないのも大切)
まとめ
今回は、ハワイ留学を考えている人向けに、現地の治安や気をつけるべきこと、危険なエリアなどを解説しました。
留学前から十分に情報収集をして、安全な留学生活を送ってくださいね!
ハワイ留学についてもっと情報を集めたい人は、現地の気候や服装・持ち物に関するアドバイスの記事もチェックしてみてください。