現地の治安は留学をする人なら誰もが心配することですよね。
日本は世界的に見てとても治安が良い国。そのため日本で生活するのと同じ感覚で海外に出てしまうと、時には目立ってしまい、犯罪者に狙われやすく危険です。
そこで今回は、元留学アドバイザーで自身もカナダ留学中の筆者が、フィリピン・セブ留学を考えている人に向けセブの治安について解説します。
セブの治安:概要
在セブ日本国総領事館によれば、セブを含むフィリピンの犯罪発生率は減少傾向にありますが、日本と比べるとかなり犯罪発生率が高いです。
例えば2021年のデータによると、強盗は日本の約4倍、殺人は約6倍、性的暴行も約6倍の発生件数です。
セブのビジネス街ITパークは警備員もいて治安が良いと言われていますが、一歩外に出るとストリートチルドレンや物乞いに遭遇することも。
これからより詳しく解説していきます。
セブ留学で起こりうる犯罪
まず、セブで起こりうる主な犯罪について紹介します。
盗難
日本人が最も被害に遭っているのは、盗難。スリ・ひったくり・置引き等が横行しています。
財布をズボンのポケットやファスナーのないカバンなどに入れていると盗まれる可能性は高まります。
また、人通りの多い路上でスマホを取り出すのも危険な行為。スマホも高級品のため、ターゲットになりやすいのです。
ぼったくりタクシー
セブには観光客などを狙うぼったくりタクシーもいます。本来タクシーの初乗り料金は、40ペソくらい(2022年10月時点で約100円)が相場。
ですが、タクシーメーターを使わなかったり、わざと遠回りをしたりして相場より高い金額を請求してくる運転手もいるので注意が必要です。
特に空港にはそういったタクシーも多いので、以下の対応をするのがおすすめです。
- 空港専用のイエロータクシーを使う
- アプリ(Grabが主流)を使ってタクシーを呼ぶ
強盗
人通りの少ない道や夜間に、強盗に襲われる事件が起こっています。
この体験談のように、銃を突きつけられる可能性もあるため、抵抗は絶対にNGです。
どうしても夜間に外出したい場合は、タクシーを使うなどして安全を確保する必要があります。
トランプ詐欺
仲良くなった現地人などからトランプゲームに誘われることがありますが、実は詐欺です。
具体的にはブラックジャック(手札をひいて21に近い数字が出た方が勝ち)での賭けに誘われます。
ただこのゲーム、実は自分以外の人間がグルになっていて、相手が絶対に負けない仕組みを作っているのです。
賭けに乗ってしまった場合、最終的には負け、多額のお金を支払うことになってしまいます。
セブ留学で注意すること
セブで安全な留学生活を送るためには、どのようなことに注意すれば良いでしょうか?
ここでは、留学前に準備できることや留学中に注意することを解説します。
セブ留学に行く前に準備できること
セブ留学に行く前に準備できることの一例を挙げます。例えば次のような準備ができるでしょう。
特に、現地に関する情報収集と保険への加入はマストです。
まず、現地の情報収集ですが、危険エリアは必ず把握しておきましょう。日本とは異なり、海外には現地の人でも立ち入らない危険エリアが存在します。
そういった場所は地名や地図をチェックしておきましょう。(セブにおける治安の悪いエリアについては、後ほど解説します)
また、保険への加入もお忘れなく。理由は、海外では入院や手術をすると、多くの場合かなりの高額を請求されるためです。
セブで4日間入院(点滴のみ)をして約15万円かかったという人もいます。
手術などが必要な場合、もっとかかる可能性がありますよね。
クレジットカード付帯の保険を使おうとする人もいますが、たいていの場合補償金額があまり良くないため、かかった医療費を全てカバーしきれない可能性もあります。
加入する保険は補償内容や金額をよく吟味しましょう。
セブ留学中に注意すること
次にセブ留学中、安全に過ごすために注意した方が良いことを解説します。
以下のことに注意すると良いです。
特に在留届の提出は、忘れやすいけれど重要なことなので要チェック。提出は法律で義務付けられています。現地に3ヶ月以上滞在する場合に、日本の外務省のウェブサイトからオンライン提出することになります。
提出すると、現地大使館・総領事館に在住者として登録され、テロや大きな事件が発生した際に、現地大使館・総領事館から必要な救護を受けられます。
3ヶ月以内の短期で滞在する場合は、外務省が運営する海外安全情報配信サービス「たびレジ」に登録することをおすすめします。
たびレジの登録は義務付けられていませんが、現地の安全に関わる情報がメールで届くほか、緊急事態発生時には被害状況に応じて、長期滞在者と同じく必要な支援を受けられます。
セブ留学でトラブルに巻き込まれたら
どんなに対策をしても、事故や事件に巻き込まれてしまう可能性はあります。
もしもそういったトラブルに巻き込まれたら、どのような行動を取るべきでしょうか?
電話をする
状況によって取るべき行動は異なりますが、重要なのは警察や救急などの緊急連絡先に電話をすることです。
セブにおける緊急連絡先は以下の通りです。
- 警察:166(セブ市)、344-1200(マンダウエ市)、341-1311又は495-5593(ラプラプ市)
- 救急車:161(メトロ・セブ圏全般)
- 消防:160(メトロ・セブ圏全般)
その後、できるだけ落ち着いて、以下について説明します。
- 何が起こったか
- どこで起こったか
- 自分の氏名、住所、電話番号
盗難・強盗に遭ったら抵抗しない
盗難の被害に遭ったら、盗まれたものを取り返そうとしてはいけません。
強盗の被害に遭った時は抵抗せず、犯人の要求するお金などを渡すことが大事です。
なぜなら、犯人が銃を所持している可能性もあり、下手に抵抗すると殺されてしまうこともあるからです。
解放されたのちに、警察へ被害の報告をし、クレジットカード会社などに連絡してカードを停止してもらいましょう。
パスポートの盗難・紛失の際は、以下の手順でパスポートの新規発行を行います。
- 最寄りの警察署に届け出て、ポリスレポート(被害届の受理証)をもらう
- 在セブ日本国総領事館を訪れ、ポリスレポートと共に必要書類(外部リンク)を提出する
その他、状況に応じて以下にもコンタクトを取ります。
- 保険会社(盗難被害、通院などで保険が適用になるか確認)
- 所属する学校
- 滞在先
セブで治安の悪いエリア
ここでは、セブで治安が悪いと言われているエリアを紹介します。場所やよくある犯罪をチェックして行きましょう。
マンゴーストリート(Mango Street)
マンゴーストリート(Mango Street)という名称で有名な歓楽街。実際の地名はGeneral Maxilom Aveです。
このエリアはバーやクラブ、カラオケなどがあり、多くの留学生が訪れるエリアです。
しかしこのエリアではスリの被害が多発しています。
ストリートチルドレンや売春婦、ドラッグの売人なども多く、警戒した上で歩かなくてはいけません。
SMモール周辺
セブ島で一番人気の巨大ショッピングモールであるSMモール。
お土産を買うために訪れる機会があるかもしれませんが、モール内や周辺を歩く時は注意が必要です。
まず、モール内や周辺では、フレンドリーに話しかけてくる現地人に出会うことがあります。そこでトランプ詐欺に遭い、お金を支払うはめになったというケースがあります。
また、モールの外には浮浪者やストリートチルドレンもいるので、貴重品は肌身離さず持ち歩く必要があるでしょう。
カルボンマーケット(Carbon Market)
セブで最も大きい市場であるカルボンマーケット(Carbon Market)。
観光地であるため訪れる機会もあると思いますが、このエリアもストリートチルドレンが多い地域。
強盗の被害も報告されています。夜は立ち入らない方が無難です。
治安に関する参考サイト
セブの治安に関して、参考になるウェブサイトをいくつか紹介します。
リンクを貼っておくので、情報収集に役立ててくださいね!
上記に挙げているのは公的機関が作成しているので信頼できる情報元です。
ただ、生活者の生の声が聞きたい場合は、現地留学生のTwitterやブログを読んでみると良いですよ。(ただし、主観が多めの意見もあるため全てを信じないのも大切)
まとめ
今回は、セブ留学を考えている人向けに、現地の治安や気をつけるべきこと、危険なエリアなどを解説しました。
留学前からしっかりと情報収集をして、安全な留学生活を送ってくださいね!
セブ留学についてもっと情報を集めたい人は、現地の気候や服装・持ち物に関するアドバイスの記事もチェックしてみてください。