「留学先で危険な目に遭わないか心配」という悩みは、留学を考えている人なら誰もが抱える問題です。
特に日本は世界で最も治安の良い国の一つのため、海外で暮らすことにどのくらい危険があるのか、想像できない人が多いのも無理はないです。
そこで今回は、元留学アドバイザーの筆者が、イギリス・オックスフォード留学を考えている人に向けオックスフォードの治安について解説します。
危険に遭う確率を低くする方法だけでなく、もしも危険な目に遭ったらどうすべきかも解説するので、この記事を読めばオックスフォードで安全に過ごせる一通りのコツが学べますよ!
オックスフォードの治安:概要
オックスフォードは、伝統ある大学がいくつもあり、富裕層が多く暮らす都市。学生も過ごしやすい、イギリスの中でも比較的治安の良い街として知られています。
しかし、だからと言って治安について何も気にせずに生活できるわけではありません。
なぜなら、犯罪発生率は日本と比較すると高いからです。参考まで、オックスフォードのあるイングランドおよびウェールズの2020年の犯罪総数は日本の約9.1倍です。
この数値から見ても、防犯対策をしっかりして過ごすことの重要性がわかりますよね。
オックスフォード留学で起こりうる犯罪
最初にオックスフォードで起こる可能性がある、主な犯罪について紹介します。
窃盗
窃盗はオックスフォードで起こりやすい犯罪の一つです。
スリやひったくり、置き引きなどは人が多く集まる繁華街や飲食店などで発生しやすいため、そういった場所を訪れる際は貴重品の管理に気をつけてください。
日本では、鞄などで座席を確保して注文をしに行っても問題がないことが多いですが、海外では盗んでくださいと言っているようなものです。やむを得ない場合は隣の人に少しの間荷物を見てもらうよう頼んでも良いですよ。
強盗
強盗にも警戒しましょう。オックスフォードは比較的治安の良い地域とはいえ、富裕層や留学生を狙った犯罪者はいます。
- 人通りが少ない道は歩かないかグループで歩く
- 帰りが遅くなったらタクシーを使う
- 人通りが少ない所ではイヤホンで音楽を聴いたり、スマホに夢中になりすぎない
などの対策を取りましょう。油断しているとターゲットにされやすいです。
性犯罪
性犯罪も気をつけなければいけないものの一つです。具体的には、
- 夜遅くなったら男性でも一人で歩くことを避ける
- 初対面の人から飲食物をもらったら中身が安全か確認してから口にする(薬物が入っていることがあるため)
- シェアハウスなどの見学に行く場合は、二人以上で行く
などに気をつけましょう。
車上荒らし
車上荒らしは、人気のない路上に駐車していたり、車内に金目のものが入っていた場合に狙われやすいです。
車を離れる時は貴重品を持って行き、施錠や窓がしっかり閉まっているかを確認しましょう。
薬物
薬物に関わる犯罪もよくあり、イギリスでは社会問題の一つにもなっています。
過去には薬物を使用し逮捕された日本人もいます。
知人のパーティーなどに招待された時に勧められることもあるかもしれません。断るのが苦手な日本人も多いですが、自分の身を守るためにも使用しない意志をはっきりと伝えましょう。
オックスフォード留学で注意すること
次に、オックスフォード留学で危険を避けるために、注意した方がいいことについて考えていきましょう。
「留学前に準備できること」と「留学中に注意すること」に分けて説明していきますね。
オックスフォード留学に行く前に準備できること
まず、オックスフォード留学に行く前に準備できることです。以下を行うことをおすすめします。
特に、現地についての情報収集と海外旅行保険への加入は重要です。
まず、現地についての情報収集ですが、危険エリアは必ず調べてください。日本にはないものですが、海外には危険エリアがあることが多く、現地の人もあまり立ち入りません。
そういった場所があったら地名や地図をチェックしておきましょう。(オックスフォードにおける治安の悪いエリアについては、後ほど解説します)
また、補償内容が充実した保険へ加入することも大事です。理由は、事件などに遭って入院や手術をすると、莫大な請求額になることも珍しくないからです。
もしも入院や手術、日本から家族を呼ぶような状況ともなれば何百万、何千万という金額になることもあるのです。※参考:イギリス(ロンドン)の医療費
同様の理由から補償内容も充実している保険を選ぶべきです。例えばクレジットカード付帯の保険は気軽に利用できますが、補償金額や内容が良くないというデメリットがあります。
加入する保険は保険の専門家に相談した方が良いですよ。
オックスフォード留学中に注意すること
次にオックスフォード留学中、危険を避けるために注意した方が良いことを解説します。
例えば以下のことに注意すると良いですね。
参考まで、上記に挙げた在留届は、提出が法律で義務付けられているものです。対象は現地に3ヶ月以上滞在する人のみですが、現地住所が決まったら日本の外務省のウェブサイトからオンラインで提出が必要です。
提出完了後は、現地大使館・総領事館にあなたの情報が登録され、テロや大きな事件が発生した際に、必要な救護を受けられます。
また、短期滞在者(3ヶ月以内)の場合は、外務省が運営する海外安全情報配信サービス「たびレジ」に登録すると良いですよ。
こちらは登録必須ではありませんが、現地の安全に関わる情報がメールで届くほか、緊急事態発生時には被害状況に応じて、長期滞在者と同じく必要な支援を受けられます。
オックスフォード留学でトラブルに巻き込まれたら
どんなに気を張っていても、不運にもトラブルに巻き込まれてしまうことがあります。
次は、そういう事態に陥ったらどのような行動を取れば良いか考えていきましょう。
警察などへの緊急連絡
警察などへ緊急連絡を行うことは、最も有効な手段の一つです。オックスフォードの場合、電話番号は「999」なので暗記しておくと良いです。公衆電話からも無料で電話をかけられます。
なお999は警察・消防・救急全てに共通する番号です。電話が通じたら、何を呼んでほしいのかを告げます。
その後、できるだけ冷静に、以下について説明します。
- 何が起こったか
- どこで起こったか
- 自分の氏名、住所、電話番号
パニックだと英語が出てこないこともあります。その場合は「Japanese, please」と伝えれば、日本語対応が可能なオペレーターに代わってもらえるので、覚えておきましょう。
強盗に襲われた時は抵抗しない
強盗に襲われたら、抵抗しないこともとても重要です。ひったくりなどで物を取り返そうと追いかけるのもご法度です。
犯人が銃などを持っている可能性もあり、反撃されたら命が危ないからです。
また、パスポートを盗られたり事故で無くしたら、以下の手順でパスポートの新規発行を行いましょう。
その他、状況に応じて以下にもコンタクトを取ります。
- 保険会社(盗難や怪我などで保険が適用になるか確認)
- カード会社(カードが盗まれた場合にすぐ止めてもらう)
- 所属する学校
- ホームステイ・学生寮などの滞在先
オックスフォードで治安の悪いエリア
ここでは、オックスフォードで治安が悪いと言われているエリアを紹介します。
どちらも観光スポットとしても紹介されており、立ち入る分には問題ありません。ただし、人通りが多い場所のため、所持品の管理には注意して過ごしてください。
カバード・マーケット(Coverd Market)
カバード・マーケットは街の中心にある歴史あるアーケード。約50店舗が立ち並ぶこの屋内市場には、食事や日用品の買い物に、多くの人が訪れます。
スリや置引きのリスクがあるエリアです。買い物や食事に夢中になって荷物から目を離さないようにしましょう。
カーファックス・タワー(Carfax Tower)
オックスフォードの中心部にあり、展望台としても楽しめるオックスフォードを代表する観光地の一つ。タワーの前は常に待ち合わせで多くの人がいます。
写真撮影などに夢中になっていると、財布や床に置いた所持品などを盗まれることがあります。
貴重品は内ポケットに入れる、荷物は足の間にはさむなど、十分注意をした上で過ごしてくださいね。
治安に関する参考サイト
オックスフォードの治安に関して、参考にしてほしいウェブサイトを紹介します。
ブックマークして、いざという時の情報収集に活用してください!
上記サイトは公的機関が情報発信しているものですが、治安について「実際にオックスフォードで生活している人の率直な意見が聞きたい」という人もいるでしょう。
そういう人におすすめなのが、現地留学生のSNSやブログを探すこと。最近はTwitterなどで気軽に情報発信してくれている人が多いので、リアルタイムな情報が得られますよ。
まとめ
今回は、オックスフォード留学を考えている人のため、現地の治安や気をつけるべきこと、危険なエリアなどを解説しました。
留学前から治安を理解し基本的なことに気をつけていれば、安全に過ごせる可能性は高まります。
悪意のある人たちに狙われないよう、しっかり準備しておきましょうね!
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