今回は、海外移住先として注目が高まるスペインの隣国、ポルトガルに移住する場合の費用はいくらかかるのかを紹介します。
支出だけでなく、得られる収入(給与水準・最低賃金)もまとめるので、移住計画に役立ててください。
ポルトガルの海外移住費用
それでは、ポルトガルの海外移住でかかる主な費用について紹介します。
※1ユーロ= 約142円です(2023年3月現在)
ビザ申請料
ビザの申請料は、ビザによって異なります。
ここでは、近年注目を集めるデジタルノマドビザとワーキングホリデービザの費用を紹介します。
- デジタルノマドビザ(Temporary stay visa – Remote Work/Digital Nomad):75ユーロ
- ワーキングホリデービザ(Youth Mobility):無料
どちらのビザでも、最長1年間の滞在ができます。
なお、デジタルノマドビザを取得するには、ポルトガルの最低賃金の4倍以上の月収を得ている必要があります。
また、ワーキングホリデービザ申請時には、16,000ユーロ以上の資金証明(銀行の残高証明)の提出が必要です。
航空券
航空券比較サイトのスカイスキャナーによれば、ポルトガル行きの往復航空券の相場は約14万円です。
最も安い月は1月で約10万円、高い月は8月で約17万円です。
費用を抑えたい場合は、格安航空会社(LCC)の利用を検討しましょう。
なお、日本からポルトガルへの直行便は就航していないので、フランス、ドイツ、スペインなどのヨーロッパ主要国の空港から乗り継ぎを行う必要があります。
保険
日本の海外旅行保険に加入する場合、1ヶ月で1万円〜2万円ほどかかります(プランによる)。
費用を抑えたい人は、ポルトガル現地保険に入ることも検討しましょう。
ポルトガルには、公的医療システムがありSNS (Serviço Nacional de Saúde) と呼ばれています。
外国人でもポルトガルに居住していれば加入でき、公的機関での医療が低額か無料で受けられます。
家賃
ポルトガルの家賃は、都市部・郊外などの立地により大きく異なります。
Numbeoによれば、ポルトガルの首都、リスボンの1ベッドルームアパートの家賃は以下の通りです。
- 市中心部:1,226.94 ユーロ
- 郊外:803.12 ユーロ
つまり、都心であれば家賃の相場は17万円台で、郊外であれば11万円台くらいです。
物価
物価は日本より安いもの、そうでないものがあります。
例えば、食料品全般に関しては、東京より安いですが、家賃や外食費用は割高です。
世界の物価がわかるデータベースのNumbeoによれば、ポルトガルの首都、リスボンの主な物価の平均は以下の通りです。
- ペットボトルの水(330ml):1.15 ユーロ
- 牛乳(1l):0.92 ユーロ
- 卵(12個入):2.69 ユーロ
- 月額定期:40.00 ユーロ
- タクシー初乗り:3.50 ユーロ
消費税
ポルトガルの消費税は、23%です。
この税率は、世界でもトップ10に入る高い水準です。
ポルトガルで得られる収入
では次に、ポルトガルで得られる収入について見てみましょう。
給与水準と、最低賃金を紹介します。
給与水準
ECOによれば、2021年のポルトガルの平均年収は22,000ユーロを下回る金額でした。
22,000ユーロを日本円に換算するとおよそ312万円となります。
最低賃金
2023年1月現在、ポルトガルの最低賃金は、月給760ユーロです。