お話を聞いた人:
語学学校マーケター・学生アドバイザー 山下莉奈さん
日本の留学会社で留学カウンセラーとして勤務後、カナダのバンクーバーの語学学校へ就職。現地で語学留学生をサポートする他、日本向けのマーケティング活動を行う。
海外に出たきっかけは?
学生だった頃にCA(キャビン・アテンダント)になりたくて、英語力をつけるためにカナダのトロントに1年間語学留学に来たんです。10ヶ月ほど語学学校へ通っていました。当時は語学学校の学生ビザでもインターンができたので、学校を卒業後に2ヶ月ほど現地のホテルでインターンをしていました。初めて海外生活でいろんな経験をしました。日本にいたら経験しないようなピンチに陥った経験もあります(笑)
どんなピンチに?
当時、トロントが歴史的な大寒波に見舞われて大停電になったんです。氷点下18℃なのに暖房もなくお湯も出ない日が3日続き、ホームステイ先でブランケットを何枚も重ねてルームメイトと寒さをしのいで過ごしました。ルームメイト達もそのうち暖房が動く友人宅に避難したりして、一人になって心細くてホントに泣きました(笑)普段あんまり泣くタイプじゃないんですけど。なんとか以前住んでいたシェアルームのオーナーのところに避難させてもらうことができて、生き延びました(笑)
そのトロントで新たな夢を?
そうです。その留学で、初めて海外で働く日本人の存在を知りました。カナダの現地で留学生をサポートする学校や留学会社の日本人の方々を見て、「あ、こんな働き方もあるんだ。」と。そんな彼らの姿がかっこいいなぁって憧れるようになって。そこで、CAという道ではなく海外で留学生を支えるという新たな目標ができたんです。いつか海外でそんな仕事ができるように、日本の留学業界で経験を積むことにしました。
日本へ帰国後は?
帰国後は、地元の福岡の留学会社で3年ほど留学カウンセラーとして働きました。
その後、カナダの永住権を取得するために、バンクーバーでベーキング技術を学ぶ専門学校に行く計画を立てました。技術を身につけて永住権さえ取れればどこでも働けるので。そしたら自分の本当の希望である留学会社や語学学校に就職しようと思っていたんですよ。
でもその前に仕事が決まったんですね?
はい。学校入学申込みも済み、いざ渡航しようとしていた1ヶ月前に、今の語学学校の方から「日本人のポジションが空いたから応募しないか」と、お声かけをいただいたんです。仕事で以前打ち合わせをしていた時に、私の将来の計画についてを話していた事を覚えてくださっていて。
もちろん即座に「受けます!」とお答えして面接を受け無事に受かってバンクーバーに来ることになりました。人のご縁で夢が叶いました。
カナダでの仕事環境は?
同僚がトルコ、メキシコ、ブラジル、中東、ヨーロッパ出身と多文化な環境です。日本人にはあまり馴染みがないスモールトークが好きな人も多いです。なので、How was your day?とかI like your dress!とかちょっとした話をした後に本題に入るように意識してます。あと「イエス」って言ったのにやってない事がよくあるので(笑)必ず依頼した事は確認するようにしています。責任感の強い日本人には信じられませんが(笑)
今後の目標は?
最近、カナダの移民コンサルタントの資格を取得しました。自分が永住権を目指していた時、何をどう手を付けていいのかさっぱり分からなかった経験があったんです。情報も多いし、分かりにくい事が多くて。なので、資格を活かしてこれから経験を積んで、私と同じように困っている人たちの助けになる事が今後できたらと考えています。