「治安が良いイメージ」という理由で、毎年多くの留学生がオーストラリアに訪れます。
でも、本当にそうなのかな・・・と不安に思っている人もいるのでは?
特に日本から一度も出たことがない人にとっては、いくら治安が良いと聞いていても、実際に行くまで安心できないですよね。
そこで今回は、元留学アドバイザーで自身もブリスベンに留学経験がある筆者が、オーストラリア・ブリスベン留学を考えている人に向けブリスベンの治安について解説します。
また、万が一事件や事故に巻き込まれたらどうすべきかも紹介するので、記事を読んで安全に過ごすコツを知り、留学に備えてくださいね!
ブリスベンの治安:概要
ブリスベンは、クイーンズランド州の州都でオーストラリア第3の都市。気候も穏やかで過ごしやすく、世界中から多くの観光客や移民がやってきます。
ただ治安に関しては、日本よりも犯罪発生率が高いため、気を引き締めて過ごす必要があります。
クイーンズランド州政府(警察本部)が公表している2019年の統計によれば、ブリスベンのあるクイーンズランド州では日本に比べ殺人は約2.5倍、強盗は約42.5倍、性犯罪は約24.7倍多く発生しています。(情報元:安全の手引き・在ブリスベン日本国総領事館)
ブリスベン留学で起こりうる犯罪
まず、ブリスベンで起こりうる主な犯罪について紹介します。
窃盗
最も多く発生しているのが、置引き・スリ・ひったくりなどの窃盗です。
パブやナイトクラブ等、人が多く注意力が散漫になりがちな時に起こるスリや、繁華街の路上や人混みに紛れてのスリが多いです。
また、空港やホテル、飲食店での置引きも多いため、荷物から目を離さぬよう注意が必要です。
性犯罪
睡眠薬などを混ぜたドリンクを飲ませた上で暴行する手口があります。また、夜間一人で歩いている時にも同様に暴行被害を受けているケースも。
特に初対面の人などに会う時や、夜間に外出するときは注意が必要です。
強盗
夜間に歩いていたところ、集団に暴行を受けた上で所持品を奪われる強盗事件が複数発生しています。
夜間に治安の悪いエリアや人通りの少ないエリアを歩く場合、可能な限りタクシーなど車を使うと良いでしょう。
詐欺
シェアハウスを借りる際に賃貸料を騙し取られる事件が発生しています。
インターネット上で物件を見つけ、見学をせずに支払いをしてしまうと被害に遭う可能性が高まります。(広告が偽物で物件が実在しない可能性もあるため)
必ずオーナーと会い、契約内容を確認した上で支払いをしましょう。
ブリスベン留学で注意すること
ブリスベン留学で安全に生活するためには、どのようなことに注意すれば良いでしょうか?
ここでは、留学前に準備できることや留学中に注意することをまとめます。
ブリスベン留学に行く前に準備できること
まずは、ブリスベン留学に行く前に準備できることの一例を紹介します。
特に、現地に関する情報収集と保険への加入は重要事項なので覚えておいてください。
まず、現地の情報収集ですが、危険エリアは必ず理解しておきましょう。日本とは異なり、海外には現地の人でも警戒する危険エリアがあることが多いです。
そういった場所を見つけたら地名や地図をチェックしておきましょう。(ブリスベンにおける治安の悪いエリアについては、後ほど解説します)
また、保険への加入も絶対やってください。もしも事件に巻き込まれ入院や手術をすると、後で多額の医療費を請求されるからです。
参考まで価格.com保険が公開しているオーストラリア(ゴールドコースト)の医療費をご覧ください。手術をしたり日本の家族を呼ぶことになれば、何百万をいう費用がかかることもザラです。
また、病院だけでなく、空港で荷物が届かなかった時に受けられる補償もあります。
そういった意味でも保険への加入は重要なのです。
ブリスベン留学中に注意すること
次にブリスベン留学中、安全に過ごすために注意した方が良いことを解説します。
以下のことに注意すると良いです。
特に在留届は、提出が旅券法で義務付けられているもの。現地に3ヶ月以上滞在する場合は提出対象で、日本の外務省のウェブサイトからオンライン提出することが求められます。
提出すると、現地大使館・総領事館のリストに登録され、テロや大きな事件が発生した際に、必要な救護を受けられます。
3ヶ月以内の短期で滞在する場合は、外務省が運営する海外安全情報配信サービス「たびレジ」に登録すると良いでしょう。
たびレジの登録は義務じゃないのですが、現地の安全に関わる情報がメールで届くほか、緊急事態発生時には被害状況に応じて、長期滞在者と同じく必要な支援を受けられます。
ブリスベン留学でトラブルに巻き込まれたら
どんなに注意深く生活していても、トラブルに巻き込まれてしまう可能性はありますよね。
そんな時はどうすれば良いでしょう?
警察などへの緊急連絡
状況によって取るべき行動は異なるため正解はないですが、一番可能性が高いのは警察などへの電話です。ブリスベンの場合「000」に電話をしましょう。
これは警察・消防・救急全てに共通する電話番号です。オペレーターに繋がったら、どこの部署に繋いで欲しいのかを告げましょう。
その後、落ち着いて以下について説明します。
- 何が起こったか
- どこで起こったか
- 自分の氏名、住所、電話番号
英語で説明できない場合は「Japanese, please」と伝えれば、日本語通訳のサービスが利用できます。
ひったくりや強盗に遭遇したら抵抗は絶対NG
ひったくりや強盗に遭った場合は、絶対に抵抗してはいけません。
物を取り返そうと追いかけるのも論外です。なぜかというと犯人が凶器を持っている可能性もあり、最悪の場合殺されるからです。
また、パスポートを盗まれたり無くしてしまった際は、以下の手順でパスポートの新規発行を行います。
- 最寄りの警察署に届け出て、ポリスレポート(被害届の受理証)をもらう
- 在ブリスベン日本国総領事館を訪れ、ポリスレポートと共に必要書類(外部リンク)を提出する
その他、状況に応じて以下にもコンタクトを取ります。
- 保険会社(盗難被害、通院などで保険が適用になるか確認)
- カード会社(カードが盗まれた場合にすぐ止めてもらう)
- 所属する学校
- ホームステイ先
ブリスベンで治安の悪いエリア
ここでは、ブリスベンで治安が悪いと言われているエリアを紹介します。
基本的には立ち入っても問題がないエリアですが、路地裏や夜間に一人で歩くことは避けましょう。
ブリスベンCBD(Central Business District)
ブリスベンの中心地であるエリアで、通称シティーと呼ばれます。
昼夜問わず多くの訪れますし、私も友人と遊ぶならここに出かけていました。
よって、立ち入る分には問題ないですが、犯罪発生率も高い地域であるということを認識しておくと良いでしょう。
スリや置引き、ひったくりのほか、夜は酔っ払いによるトラブルも発生しています。
フォーティーテュード・ヴァリー(FortitudeValley)
ブリスベンの北東部にあるエリアで、ブリスベンCBDから徒歩30分圏内です。
ナイトクラブやバーなどがたくさんあり、夜に賑わいを見せる場所でもあります。
そのため酔っ払いによるトラブル、薬物関係のトラブルに遭遇する可能性があり、お酒の飲み過ぎや一人歩きは避けた方がいいです。
筆者はここも女性2名で訪れていますが、少し治安が悪いなと感じたのを覚えています。帰りが深夜になるならバスではなくてタクシーを使うのが無難です。
イナラ(Inala)
ブリスベンの南西部、郊外にあるエリアでアジア系の住民が多いエリアです。
窃盗事件が多い地域なので、多額の現金は持ち歩かず、荷物からは目を離さないようにして過ごしましょう。
治安に関する参考サイト
ブリスベンの治安に関して、参考になるウェブサイトをいくつか紹介します。
リンクを載せるので、ぜひ活用してください!
上記に挙げているのは公的機関の情報なので正確で信頼できるものです。
治安について生活者の生の声も聞きたいと思っている人は、現地留学生のSNSやブログを探してみるのも一案です。(ただし、正確さに欠ける情報もあるため閲覧は自己責任で)
まとめ
今回は、ブリスベン留学を考えている人向けに、現地の治安や気をつけるべきこと、危険なエリアなどを解説しました。
留学前からしっかりと情報収集をして、安全な留学生活を送ってくださいね!
ブリスベン留学についてもっと情報を集めたい人は、現地の気候や服装・持ち物に関するアドバイスの記事もチェックしてみてください。